弱者のための生存戦略

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日々の発見、学びを記録、考えていくブログ。5年、10年後読み返して、振り返られるように。

【Amazon Flex】Amazonの配達システムを考える【デリバリープロバイダ】

筆者のAmazonでの配達経験は後述するデリプロ、Amazon Flex合わせてトータル4年以上携わらせて頂いています。Amazonは企業の急激な成長とともに働く側のシステムも常に進化、変化してきているため、それを理解し合わせていける人を求めていると感じます。

Amazonが変えた宅配のスタンダード

個人がAmazonの配達業務に携わる方法には主に2パターンあって、Amazonから配送業務を委託されている法人格から下請けとして携わる、デリバリープロバイダ略してデリプロ。

もう一つがデリプロから法人格を省いて、直接Amazonとの業務委託契約を結び、自ら働く場所、時間を選択してオファーを受けるAmazonFlex。

この2つの方法、勤務時間や報酬体系などが異なるのですが、実際配達現場で使われているシステム(スマホアプリ)は同一のモノを現在は使っています。

荷物の集荷から配達先の管理、配達の完了、未完了処理、マップの確認までそのアプリ1つで出来るシステムです。

実は、日本でこのシステムは5年前くらいからAmazonPrimeNowというサービスで使われはじめて、私はたまたま導入直後から使わせて頂いています。当時は機能も少なく、動作は重く、バッテリーも持たない。ストレスフルな三重苦のアプリでした。

しかし、何十、何百回もフィードバックからのアップデートを繰り返して、現在の形まで成長してきました。Amazonだからといって最初から完璧なものだったわけではなく、多大な投資をそこに費やしてきた結果、ここまでたどり着いたわけです。

個人的にこのアプリの一番の強みは、初見のエリアでもある程度、配達業務が出来てしまう点です。

宅配業を一度でもやられた事のある方は分かると思いますが、数回でも回った事のあるエリアでの配達と全くの初見で土地勘のない所を回るのとでは、費やす時間も心理的ストレスも後者の方が圧倒的に大きいです。

それ故に同じエリアをずーっと回っている方が、効率良く稼げるので、宅配業を長くやられている方は、配達エリアを移動したがりません。10年以上同じエリアを回っている方とかはザラです。

そこをAmazonは車に荷物を積む順番から、配達する順番、ルーティングまで全てAIで管理して解決を図っています。

まだまだAIも学習中で発展途上な部分もありますが、これまでの宅配業の常識をくつがえす画期的なシステムだと個人的には思います。

置き配標準化

2020年3月からAmazon玄関前や自転車のカゴ等の場所に荷物を配達する置き配を標準設定としました。こちらは導入からある程度経った、今日現在でも賛否両論ありますが、カスタマーからの評価は概ね好意的なようです。

配達する側からすると、こちらも非常に画期的で導入されると聞いてからは心待ちにしていたシステムです。

標準化の前から置き配は選択可能でしたが、購入者が選択をしない限りは従来の対面配達になっているため、気にしない方でないとわざわざ変更しないせいか普及率はいまいちでした。それが標準が置き配になった途端、普及率は体感で7,8割は置き配になりました。今まで選択して置き配にするものが勝手に選択されているので当然なのですが、Amazonからするとクレーム覚悟の大胆な変更でした。

それだけ不在、再配達のコストを無駄だと感じていたのでしょう。さすがアメリカ企業。超合理的です。

これによって、不在再配達は劇的に減りました。それまで10あったものが1とか0になるくらいのレベルです。荷物の汚損だったり、盗難などの問題が多少あったとしてもこれは十分成功したと言えるのでしょう。

総括

これまで国内の宅配大手企業が問題だと分かっていても手を付けてこなかった不在、再配達の問題を「置き配」というこれまでの禁じ手とされていた手段で解決し、マンパワーに頼ってきた配達員のスキルの差をアプリの操作性やAIで解決を図ってきたAmazonは宅配業のスタンダードまでも変えてしまいました。その証拠にヤマト運輸が2020年後半に始めたEC系貨物向けの「EAZY」というシステムでは、これまでヤマト運輸では絶対に禁止としてきた置き配を積極的に導入してきました。

今まで何十年もマンパワーでくぐり抜けてきたものがつい最近出てきたAIという多くの人にとっては実態の見えないものによって課題解決されるということに対して、少し寂しい気もしますが、増え続けるEC系貨物に対応していくには、必要なことなのかもしれません。

また、Amazonが求める配達員というのは、1人で凄い数をこなすドライバーでなく、スピードは普通だがマニュアルを絶対に守るドライバーです。あまり良い言い方ではないですが、ドローンが配達出来れば、すぐに置き換えられるようなシステムを構築しているように感じます。

私の意見としては、どの職種でもそうですが、1つのキャッシュポイントに依存するのではなく、複数のそれを作っておくことはこれからの時代は本当に必要だと思います。ビッグデータやAIで人の成果を簡単に評価できる世の中で、今回のAmazonでいえば簡単にクビをきれます。(配達員のほとんどは業務委託であり、雇用契約にない)昭和的価値観で企業や会社に守ってもらう時代は廃れていって、個人が仕事をギグワーク的に請負い、それぞれが責任を持ち、それぞれが主体的に仕事をこなしていく。そんな社会がスタンダードになっていくのではないかと感じています。

 

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